経験深く、実力のある指導者は、アドバイスするタイミングを焦らない。
たまたま連続して、別の実力者と仕事をご一緒した。
指導の中で(私もご指導、助言いただいた)気がつくことは、内容が適切なのはもちろんのこと、その時期も考え抜いているだろうということだ。
適時性の追求ということである。
同じアドバイスでも受け入れられないタイミングというものはどんなこと、どんな人にもあるものだ。
メンタルヘルス分野の中で、カウンセリングをする上で、クライアントに接する上でも、この「アドバイスのタイミング」というものはとても重要視する。
究極的には「何を言うか、ではなく、誰が(いつ)言うか」が大きい。
でも、人間良い考えやアドバイスだと自分で思うほど他人に伝えたくなるものだ。
きっと、外部からアドバイスやアイデアをもらったとしても、人間は結局自分の中を一度通して、咀嚼して、自分なりに解釈して、場合によってはあたかも最初から自分がその考えや思考を生み出したかのように、感じ、思わなくては変わったり、行動に移ったりしない(できない)のだろう。
そのためにはタイミング、タイミング、そしてタイミング、だ。
実力者はそのタイミングを待てるし、適切に見つけられる。
2011-04-23 07:00
付記
矛盾するが、私自身には、思ったことをすぐに素直に、あまり内容や時期を考えないで表現してしまうメリットも少なくはないとも感じていて、ちょっと葛藤がある。
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