比ゆ(的表現)は論理や説明、事例と合わせて使って初めて効果があります。
比ゆ単独で表現しても、それは単に自分の思考や論理をうまく説明できないのであいまいな「イメージ」に任せてしまっていることになります。
日常会話であればそれでもかまわないでしょうが、教育やカウンセリングでは「理論」と「比ゆ」、「事例」を状況や相手に合わせて組み合わせる必要があります。
そして理論、比ゆ、事例の中で「比ゆ」だけは単独で使うと話がまったく不明になったり、誤解を呼ぶもとになります。
例えばカウンセリングのロールプレイ後にフィードバックされたとして、「うーん、うまく表現できないんだけど、、なんかクライアントの気持ちを分かっているっていう感じの”オーラ”が出てないんですよね。。」とだけ言われても困るでしょう。
てか、”オーラ”って何?
説明であれば、
- 理論「うつのリハビリは本人はとても苦しいけれども周りの人から見てもその苦しさや痛みには気づきにくい」
- 比ゆ「足を骨折した後、ギプスと松葉杖で生活しているけれど、そのギプスや松葉杖にあたるもの他人からは見えないような状態」
- 事例「例えば、あるクライアントが職場に復帰したけれど、同僚が元気に大きな声を掛け合ってるのを聞くのがつらい、と言ってました」
のようにセットにした方が一般的には分かりやすい「パッケージ」と言えます。
そしてこれらを常にセット(パッケージ)としてクライアントや被教育者に提供しようとするときには、それだけしゃべる言葉や内容自体は長くなりがちなため、意味や間が損なわれないように気をつけながらも余分な要素を最大限削ぎ落とす職人芸が必要になります。
2010-11-18 07:00
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