人間はなかなか死なない

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うつのリハビリでは、ちょうど良い負荷にコントロールしながら、体力や感覚、社会での生活力を回復していくのが本当に難しいものです。
運命的な要素や社会や組織の規範がどうしても個人の事情に合せてゆずることができない場合も多々あります。

それ以外は、カウンセラーや周囲の支援者、医療関係者などから見て、無謀に思えるリハビリプランをクライアントが選ぶという場合もあります。
時期の早すぎる復帰やリハビリの始めから飛ばしすぎてしまうような状況です。

それでも必ずしもそのリハビリが失敗する(と予想できる)かと言うと、そうでもないというのが世の中、人生、メンタルヘルスの面白い(興味深い)ところです。
カウンセラーから見て「絶対失敗する」と思い、クライアントに助言をし、それでも「どうしてもこのやり方でやってみたい」と気持ちが変わらなかった場合でも、やってみたら意外に大丈夫だった、ということは良く経験します。

人間は強くて、弱い。
それに、世の中や社会で何が起こり、どのように人に影響を与えるかというのは分からないものです。

一寸先は闇。
しかし、その闇というのは単に悪い結果を思わせる暗さではなく、良いか悪いかが分からない、というだけの暗さです。

個人的に持っている感覚、価値観にも合っています。

“人間は殺そうと思ってもなかなか死なない。かつ、生かそうと思っても簡単に死ぬし、止められない(こともある)”

2011-02-27 08:00

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