メンタルヘルスでの実力の量り方、示し方

R1009031

特にカウンセリングなんかは仲間同士であってもお互いの実力や相手の力量を評価することが難しい。
実践の現場は原則としてクローズドだから。

いくら議論する中で、もっともなことを言っていても(言えたとしても)現場でそれができているかはわからない。
実技指導のフィードバックやコメントでの着眼や内容が素晴らしくても、チームとしてポストベンションや介入をするときにどこまで任せられるのかは未知数だ。
講義で教育ができたとしても、それだけでは本当に現場で使えるレベルまで理解しているかは不明だ。

とにかく、開示が必要なのだろう。
それは勉強会でもいい。
ロールプレイという仮想の状況であっても、その人の実力派ある程度は推し量れると思う。
要は、厳密な評価やレベル判定ではなく、お互いの力を疑心暗鬼的に疑っている、あるいは盲目的に信用してしまっている状況をほんの少しでも確かな方向に変えられればいいのだ。

年齢や業界経験年数、社会的立場などはオマケ的な要素ということを知っていなくてはいけない。
勉強し続けない人はすぐに腕が錆びる。
謙虚に学んで吸収し続けない人は、放っておくと誰もその失敗や不足を指摘してくれなくなる。
それが一番怖い。

例えばやはりカウンセリングのことになるが、これほど閉鎖的な現場は他にない。
クライアントが不満や不足を公に訴えることは少数だし、よほどのトラブル時だけだ。
他のプロフェッショナル領域であれば必ずチェックや規制が入る。
それが必ずしもいいとは限らない。
医療であれば、チームで、あるいは行政や組織からのチェックや管理・監督が必然的に行われている。
それがメンタルヘルス分野では少ないし、自ら意識して行動し、取り込まなければその機能がないということを知っていなくてはいけない。

昔取った杵柄、というものは何の意味もない。
クライアントにとっては(原則として)最新の、今の、カウンセラーや目の前にいるプロフェッショナルの実力がすべてだ。
自分が「井の中の蛙」にならぬよう。

2011-08-18 09:00

(関連エントリ)

カウンセリングとセクハラは相性がよい | deathhacks

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