惨事対応をチームでする理由


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惨事対応は、多くのケースにおいて、チームで行うことを追求する。
単独で介入することは不可能ではないが、事態やサポート対象人数の規模が当然大きいのが、そもそも惨事という、介入する必然性の高い事象の特徴だからだ。

単独で介入に入ったとしても、個別にカウンセリングのようなツールを使うか、組織の管理者に助言するか、全体に最大公約数的な心理教育と情報提供をするというように基本的な仕事は変わらない。
しかし、これらを十分に効率的に実行して、しかも組織や介入側が割くコストに見合うだけの成果を得るのは、相当に技術と経験がある人間ででも単独では難しい。
そこで、チームでの対応を基本にするわけだ。

ここで「チーム」とは言っているが、2人以上を考えているから、最小限2人でも良いのだ。
時には、最上級に優秀な介入者1人が入るよりも、そこそこの技量・能力の者が2人で仕事をした方が適切ということもありうる。

だいたい、惨事後の組織というものは、活動の均等性が損なわれていることが多い。
活動の均等性というのは、ある箇所では惨事そのものの事態収拾に当たっていて、ある部署は書類や届出、報告などの事務作業に追われ、マネジメントは組織事業の継続に頭を悩ませ、現場のそれぞれは情報の不足や自身と家族の今後に不安をつのらせているというような状態のことだ。
これらが、平常業務の中でのことであれば、あらかじめある程度の物理的・組織的・心理的な準備と了解があるから、それが実際の問題として表面化することは少ない。

だが、惨事という予想外のこと、あるいは想定の範囲外の出来事に対しては、活動の均等性というものがオーバーフローしている。
と言うか、安定の限界を突破してしまった状態というのが、そもそもの「災害」だとか「惨事」というものの定義なのだから、これは誰とか何とかが悪いというのでなく、当たり前のことなのだ。

そうした場へのサポートするには、どうしても同時に複数箇所での仕事が必要になってくる。
そのために「チーム対応」という戦法を用いる。

数は力だ。
質を凌駕する。

明日は、チーム構成やメンバー内の連携、平常の準備について書いてみる。

2012-08-30 09:00

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