東日本大震災の結果、テキストを修正しなくてはいけない、なんてことはない

SDIM0826

東日本大震災から61日。
現場でメンタルヘルスをサポートしている仲間からの実感に基づいた教訓がいくつも届く。
その中の意見のまとまりとして「教科書に書いてあることが役立たなかった」「テキストで習っていたことがうまくいかなかった」「教えてもらった通りにやるのが現実的ではなかった」というものがあった。

しかし、それは違うと私は思った。
基本と応用は車の両輪である。
基本は基本、応用は応用。
私らが学んできたのは「正しい」ことではなく、「うまく」やるための技術や工夫ではなかったのか。
それを、習った通りにやってもうまくいかないのは、教えられたことが間違っていたのだと認識するとはなんと残念なことか。

元々、先人の教えを鵜呑みにしてはいけないし、まったく参考にしないという態度も誤りだ。
未曾有の災害に対して過去の経験の何が役に立って何が違うのかをリアルタイムに判断して行動していかなくてはいけない。
それを座学やシミュレーションで学習しているその時点から可能な限り突き詰めて自分の頭と意識に問わなくては結局現場で勘違いをする。

誰が良いでも悪いでもなくプロとして各人がその責任の範囲で判断し行動しなくてはいけない。

2011-05-04 07:00

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