子供同士が、驚くほど乱暴で残酷な言葉のやりとりや行為を互いにしているのを見ると、思いやりの気持ちはないのか、社会性がないのかと、彼ら彼女らが、まるで人間ではない別の種類の生き物のように思えることがあります。
これは「社会」が学ぶもの、生まれた時からもっているものではないもの、あとから学習するものだからです。
大人はそれを、実は自分たちも学んで身につけたことなのに、そのことを忘れてしまっているのです。
2人以上が集まればそこに社会が生まれ、栄えたり滅びたりを繰り返しながらも、社会が社会を再生産してきました。
しかし、振り返って考えてみると、社会性を持たない、社会が存在しない、個が無数にあるだけの状態がデフォルトなのです。
それでも結局社会によって生み出され育てられた人間たちは、孫悟空がお釈迦様の手から逃れられなかったのと同じように、その枠組から逃げることはできなません。
2010-07-29 6a.m.
コメント