第三者委員会というしくみについて考えた


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第三者委員会や有識者会議というしくみをよく考えてみる。

何か事故や不祥事が起きた時に、客観的な検証をし、改善などの提案をするのがその役目だ。
こうしたしくみが使われている、最近の大きな事案としては、福島第一原発事故(福島第一原子力発電所事故 – Wikipedia)やオリンパス株式会社のM&A疑惑・損失隠し問題(オリンパス – Wikipedia)がある。

これら以外にも、個人情報の漏洩や製品によるプライバシーの侵害事故などについて、直接の利害関係がない人間を選んで事実を洗いなおしたり、業務改善の方向性を決める足しにすることは、最近では半ば社会的義務、半ば流行りのようなものになっている。

第三者委員会のようなしくみがうまく機能するための基本原則は3つあると思う。

  1. 検証を行う人たちが、対象となる組織と直接の利害関係がないこと
  2. しくみが出した結論や提言・提案などが最大限尊重され、拘束力を持つことがあらかじめ十分確認されていること
  3. 委員会(など)に独自の調査能力がある、対象組織やその業務について熟知している、対象となる組織が十二分にその調査に協力的である

1の利害関係については、現実的にはまったく関係がないということはありえないかもしれない。
社会やマスメディアからの、結論に対する明確・不明確両方の予定調和的要望が存在していたりもする。
同じ社会に属しているのだから、間接的な利害関係までを完全に排除することはできない。

2については、検証結果や改善の提言が出てきたとしても、そこからアクションが起きなくては、活動した意義がないということだ。
往々にして、アウトプットが出てから、その扱いを組織や個人の都合で解釈したり、部分的に利用したりということがある。
成果に対する拘束力は先に決まっていなくてはいけないし、守らなくてはいけない。
行政が政府事業などについて「仕分け」をいくらしても、それが実行されなかったり、書面上の表現が変化しただけというのでは意味が無いのと一緒だ。
統計調査で、データを集める前に、データの処理方法や結果の利用を想定し決めておかなくてはいけないこととも似ている。

3については、文章そのままだ。
強力なバックアップがあれば、情報収集や事実の確認そのものを検証グループ・組織が行うことは理想かもしれない。
今回テーマとしている話は、刑事事件などのような、国家または自治体権力が介入するものとは別の段階・次元だから、はっきりとした強制力はもとよりない。
だからこそ、検証を受ける側は、人選や提案を受ける約束を単にすればいいというのではなく、一貫して協力するのがスジとなる。
丸投げして、あとはお任せします、お手並み拝見しますという事業・業務ではない。

本来であれば、何かしらの事案や事件・事故が起こる前に、組織監査や社外取締役などが上手に機能していればベストなのだろう。
思いつきや流行り、言い訳のために検証や調査を計画し依頼するのではなく、費用対効果を見積もってやるべき事業であると良い。

2012-01-03 10:00

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