「好き」と言うだけが「好き」を伝える手段ではない

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あなたが、好きな異性に交際を申し込みたいとして、あるいは結婚をして欲しい(プロポーズをしたい)というときに、どんなやり方をするか、したかを思い浮かべてみてください。

しゃべり言葉や手紙などで伝えるだけしか思いつかないでしょうか。
その人の経験や価値観にもよりますので十人十色ではないかと想像できます。

その相手が「好き」で「好意を持っている」ことを伝えるためには、「親切にする」「プレゼントをする」「一緒に近くに居る」「ほめる」「感謝する」「じっと見つめる」などが思いつきます。

「自分は駆け引きをするとか、キレイな言葉を並べ立てるとか、器用なことはできないし、ストレートに『好きです、付き合ってください!』というのが一番だ」と言うのは勝手なのですが、無邪気すぎるように感じます。

結局これはカウンセリングで言えば「メッセージコントロール」を考える、考え抜くということと同じです。
クライアントは言わば「あなたがプロポーズしようとしている人」「好意を持っていることを感じて欲しい人」なのです。
友情や性愛とは別のカテゴリーの気持ち、プロフェッショナルとして。

そう考えると、カウンセリングもプロポーズも同じことです。
「何を言うか」「何をするか」が大事なのではなく「何が相手に伝わるか」が大事であり、すべてなのです。
言葉にすることでかえって伝わりにくくなったり、嘘っぽくなってしまうこともあるのが、面白さであり難しさです。
究極的には「何を」言うかではなく「誰が」言うか、の方が余程強い影響を持った要素なのかもしれません。
人事を尽くして天命を待つような考え方もプロフェッショナルとして不適切というわけではないでしょう。

夏目漱石の「月が綺麗ですね」というニュアンスを知っていなくては「メッセージコントロール」を意図してはできないはずです。

月が綺麗ですね 夏目漱石 – Google 検索

2010-07-17 8a.m.

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