ASD、PTSDにおける回避と麻痺の背景は同じ


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ASDやPTSDの症状には、侵入(再体験、フラッシュバック)、回避(麻痺)、過覚醒がある。

この内、麻痺(感情鈍麻、離人感)は惨事に遭った直後に目立つ。
パニックになってしまうような事態、知己の死や自分の生命の危機などに出逢っているのに、その感覚が鈍かったり、意外と冷静に行動できたりしてしまうことを指す。
これは、あまりに大きなストレスを普段の人間の感覚のレベルで受け止めてしまうと、それだけで回復不能なダメージを受けることなってしまうことに対する防衛本能と言える。

回避は、体験した惨事に関連する場所や行動、人などを意識的あるいは無意識的に避ける行動を取ることを指す。
事故の起きた場所に近づけない(近づけないと実際上は困るとか、避ける必要がないのを頭ではわかっているのになど)、仲直りしたのにもうその人と会うことができないなどと状態になる。
これを麻痺とは別物として考えることもあるが、最初まとめて書いたように「回避」のバリエーションに含めることができる。

麻痺も回避も危険(の可能性)から自身を守るための本能が、過剰にあるいは不適切に動いてしまっている状態だ。
麻痺は受け手側のセンサーの感度や処理を鈍らせている。
一方、回避は行動面に影響を与えてストレスを受けるリスクを減らすように仕向ける。
どちらも効果としては似たようなものだ。

PTSDの症状では「侵入、回避、過覚醒」という並びで文脈に出てくることが多い。
しかし、侵入、過覚醒が、当事者の内面や感覚に現れる症状だととらえると、むしろ「侵入、麻痺、過覚醒」というように並べて、麻痺の行動についてのバリエーションとして回避を位置付けた方が適当だろう。

2011-07-02 06:00

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