恋愛・愛情は結婚の大きな動機の一つだろう。
しかしそれが結婚すること、あるいは結婚が「うまくいく」ことに必須の条件とは言えないのではないか。
世の中にはお見合い結婚(どこからどこまでを「恋愛」結婚でないとするかは実は難しいと思うけど)というものもある。
自由恋愛からの続きとしての結婚が主流(のように見える)となる前は、「家」や「政略」によって婚姻がされた。
その他、「特に選択の余地なく」といったペアも、人口が密集する社会になる前は当たり前だった。
熱狂的な恋愛やロマンティックなドラマ、困難(の克服)がなくても、それほど夫婦関係が「失敗」するということはない。
たとえ強制的な組み合わせによる結婚だったとしても、生活していくうちになんとかなってしまっていたのが、旧来の婚姻だろう。
かえって現代日本のように、基本的に自由恋愛が可能だったりする方が、結婚自体ではなく、結婚「後の」生活に妥協できないのではないか。
そう。結婚が自由であると同じように、離婚も(不倫関係も)自由になっている。
メディアの恋愛観が人々に与える影響も大きいだろう。
確かに映画やテレビ、コミックなどで展開されるドラマはきらびやかで憧れを刺激されるが現実に当てはまるかはまた別だ。
芸能人やセレブリティの恋愛や出会い別れは興味を引くが参考にはしにくい。
小林よしのり氏のマンガにも「恋愛原理主義」のデメリットについては出てくる。
「良い」恋愛をしなければいけない、最愛の人と結ばれないならば生きている価値はない、といった extreme な物差しを持ちやすくなっている。
恋愛自体が不要と言っているのでも、愛情という感情に意味がないと言っているのでもない。
しかし少なくともそれらと結婚(というシステム)とをイコールで結んだり、セットで考えたりする必要はないと思う。
2011-06-24 08:00
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