クライアントの質問の背景と興味を考えて対応する


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クライアント(CL)がカウンセラー(CO)の個人的な生活や考え方、人生観などについて聞いてくることがあります。
でも、その質問の意味は、別にCOのことを知りたいのではなく、「同じテーマで自分は悩んでいます」「私の考え方はおかしいのではないでしょうか」というように自分に向けられたものであることがほとんどです。
國分康孝さんもそう書いています。

 「先生は人に好かれる性格だからいいですね」とクライアントが言ったとする。「はい、おかげさまで」とだけ言って終わってしまうのは社交会話である。
(中略)
あるいは「先生、今夜、お時間おありですか」と相手が言った場合、「いやー、今週は忙しくてね」と言うにとどめず「何か私と話したいことでも?」と言うのが明確化である。しかし「今夜、酒でも飲みたい?」と言うのは推論の度がすぎる。

– カウンセリングの技法、國分康孝、誠信書房、1979、p.43

もちろんCLがCOに対して本当に興味を持って自然に尋ねていることもあるでしょうが、カウンセリングという場でそちらを優先的に予想するのは無邪気すぎます。
CLが「COさんは週末は何してますか?」は「自分(CL)の週末の過ごし方はあまり良くないんじゃないか」という意味を持ちます。
また、「旦那さんとは仲いいんですか?」は「自分は夫婦関係にぎくしゃくしたものを感じているのです」というように。

これを、質問されたのだからとブワッと一気に自分語りを始めてしまうことが初心者には多い。
ぐっと堪えましょうー。
話す(話さない自由もありつつ)主役はCLだと。
カウンセリングのときに、自分がしゃべりたくなってしまっている、アドバイスしたくなっているCOほど、CLが話す許可を与えてくれたようになってしまう「質問」には注意しなくてはいけません。

普段でもありませんか?
いきなり友達と会ったときとかに、いきなり自分が話したい話題を話すのではなく、「昨日何してた?」と相手の様子への質問から入っていくやり方をしていること。
その逆のパターンをCLが無意識にしていることはよくあるのです。

2011-07-07 06:00

カウンセリングの技法
カウンセリングの技法

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