身近な人の自殺から「見捨てられ」を感じる

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肉親や愛する人が自殺すると、悲しいという気持ちだけでなく、自分が「見捨てられた」のだと感じることがある。
これは物理的に、あるいは現実として離れ離れになるということ以上に、自殺についてとても苦しい意味を持たせてしまう。

単に「離れる」「別れる」ということであれば、人は人生経験から慣れやいたし方の無さを学んでいるかもしれない。
しかし、死を用いた別れは「何もそこまでして離れようとしなくってもいいのに……」とまで考えさせてしまう。

こうした感情体験は、子供であったり、他にポジティブな体験や拠り所のない人ほど強烈な負荷となる。
自責を生むし、うつにもする。

だから、身近な人を自殺で亡くした場合のケアとしては、乏しい情報や記憶の中から「本当に『見捨てる』というようなメッセージは存在したのか」を当事者と一緒に確認する。
あくまで比較の上でだが、このケアに比べれば、元気づけも、忘れる対処も、薬の内服も、時間の経過もあまり有効ではないし、的を射ていない。

2013-01-16 09:00

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