カウンセリングでの表情5ステップを講師として受講者に教えるのに有効なのはやはりモデリングだ。
だが、ササッとやってみせて「ハイ、では皆さんやってみてください」では効果はでない。
意識して、通常の会話やカウンセリングでやるがごとくより、さらにゆっくりめの間(ま)と動きを心がけなくては伝わらない。
なんといっても、想定する受講者は、メッセージコントロールというものをまったく知らないし、自分の表情を意識するという経験が少なかったはずなのだ。
当たり前のコツになるが、目の前にクライアントがいるイメージで一連の《興味津々→納得・了解→驚き→疑問→共感》のような流れをモデリングする。
それを10数名から100名くらいの前でもキチンとやり切り、「なるほど、これをやったらメッセージがうまくクライアントに伝わりそうだ」「ちょっと難しそうだけどメリハリはわかったぞ」と感じさせなくてはならない。
講師としては、やってしまいがちな失敗がいくつかある。
緊張があると、動きが早くなり過ぎるし、間もなくなる。
動きが早くては受講者から見ると何がなんだかわからない感じになる。
間がなくてもリアリティがなくなる。
これは、講師が自分のメッセージコントロールに結局自信を持っていなかったり、気持ちのどこかに気恥ずかしさが残っているから、早くモデリングを終えて受講者にやらせるパートに進みたかったりということが表れてしまうのだろう。
しっかりとモデリングを示しさえすれば、言葉での説明は最小限で済む。
かえって楽だし時間もかからない。
言葉で理屈やコツをいくら説明しても逆にノイズになる、くらいに思っておく。
2012-11-09 07:00
目からウロコのカウンセリング革命―メッセージコントロールという発想posted with amazlet at 12.11.09下園 壮太
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