惨事介入チームのリーダーは他のメンバーの3倍疲れる

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惨事介入には2-4名程度のチームを組むことが多い。
どんな少人数のチームでも、長や頭ははっきり決めておいた方が良い。

個々の能力はそんなに関係ない。
できる人間の中で、誰かが全体の管理やコントロール、被サポート組織との調整などを代表して責任を持つ。
これを曖昧にしているとチームが混乱しパフォーマンスが落ちる。

ただ、リーダーは大変だし、疲れる。
通常のメンバーの3倍は疲れるというのは誇張ではない。

介入のテーマ、対象となる出来事が自殺であれば皆それなりに腑に落ちるような物語を構成し伝える必要がある。
事故などであれば、今後の回復、日常への復帰に際しての具体的なロードマップやツールを提示することが求められる。
これらはもちろんメンバーのサポートやアイデアをもらいながら作業するのだが、最終決定や責任は一にリーダーにかかる。

なので、介入活動では、リーダーは個別面談の列には入らないで高所・遠所から全般を見渡せる態勢にしておくのが良いだろう。

考えてみると、惨事介入に限らず、カウンセリングサービスなどを提供するのにかかる労力の8割は地味な準備・手続き・調整などの作業だ。
「感謝されたい」とか「自分が成長するため」というくらいのモチベーションだけではとてもではないが割に合わない仕事だ。
逆に、こうした地味な部分をしっかりと詰めておけば、最終現場の一つである個別カウンセリングや先方マネージャーとの活動ディブリーフィングなどは、内容をそれほど意識しなくてもうまく進む。
そういうものだ。

介入リーダーは、まず能力・実力がなくてはいけないし、できない。
そしてその条件を満たしていても、激しく消耗するし、ナーバスでデリケートな仕事内容になっている。

2012-05-16 06:00

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