小学生にもわかるように3秒で説明する

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他人に知識や技術を教えるときのコツというか、工夫として「小学生でもわかるように説明する」というものがある。

どんな知識でも技術でも、本を読んだり、人から聞いただけでは本当に理解することは難しい。
それらの内容に触れて、ひとときは感動したり、わかったつもりになったり、次にやれば自分にも同じことが期待通りにできると感じたりするかもしれない。
しかし、純粋に趣味や楽しみとして知識を仕入れたり、習ったりしているなら別だが、その学んだことをあらためて自分で表現する、再現することができてこそ「本当に理解した」と言える。

勉強したり憶えたりするだけではなく、他人に教えることによってより深くしっかりと理解することができるのだ、ということはよく言われていることだ。
逆に「わかりました」と言っている人に、説明をしてみてもらうと、言葉が全然出てこなかったり、間違っていることがポロポロと現れたりして、はじめて本人が自分の理解についての錯覚に気づくということもある。

また、この他人に教えるという状況で、そのテーマをよく理解している人ほど、簡単な言葉、平易な表現、聞き手に合わせた比ゆなどをうまく使うことができる。
うまく伝わらない時には、即座に、何度でも、何種類でも表現できるのが理想的ということになる。
言葉は抽象化された共有のための表現でありツールに過ぎないから、その使い方ややり方にただひとつの正解というものは本来ないはずだ。

抽象化というと難しい印象になってしまうが、それすらもツールであるから、適切に言葉ややり方を選べば、適切なレベルで、小学生くらいの理解度があればたいていの事柄はわかってもらうことができるはずだと思う。
うまく説明したり、喩え(例え)話を持ち出せないというのであれば、その内容を自分がまだまだよく理解していないか、工夫の余地があるとみるべきだろう。

メンタルヘルスやカウンセリングについても、言葉としてはよく「小学生にもわかるように説明してみよう」とやってみるが、これを実際に実行してみると良いと思っている。
小学生に「うつ」をわかってもらうことができるか。何に喩えれば納得してもらえるか。どんな例を出せば身近に思ってもらえるか(学校でのいじめとか、テレビ番組とかを利用するのがいいか) そもそも話をしているあなた自身に興味を持ってもらえるか。
「小学生にもわかるように、大人に説明する」のと「今後小学生らを前にして1時間話をする」のでは、想定する状況としては近いようで本気度の違いが結構あるのではないか。

なんとかこれもまた、機会を探す価値があると思えている。

おまけ。
理解することと教えることについての一意見を紹介。
文章自体はさらっと書かれているが、とても厳しく鋭い。

283:050116 自分のことばと借りてきたことば: shiology

2012-01-17 13:00

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