野球型コミュニケーションとサッカー型コミュニケーション

R4000423

コミュニケーションには「野球型」と「サッカー型」がある。

野球型は話し手、つまりメッセージ発信側がある程度はっきりしていて主導的になっているような状態だ。
知識や事実、情報の伝達など、例えば報告や教育講義などがこれにあたる。
もちろん聞き手の反応を見ながら、対応しているのが普通だから、本当に一方的なコミュニケーションというわけではない。
全体としてそういう傾向という場合のことだ。

一方、サッカー型コミュニケーションでは、攻守のように、話し手と聞き手がめまぐるしく常に変化することが多い。
場合によっては一方的に攻めこまれて守りっぱなしで時間がなくなってしまうこともあるだろう。
サッカーというスポーツでは攻められてばかりではまずいわけだが、コミュニケーションでは却ってうまく守り続けることができたほうが評価が高かったりする。それは違うところだ。

カウンセリングであれば、野球型よりもサッカー型を意識したほうが良い。
相談やカウンセリングを教育やアドバイスの場としてだけ考えているような人や初級者であれば、最初からうまいこと説得してやろうなどと頭のどこかで準備していたりする。
多少はクライアントの話を聞いた後で、今度は自分の攻める番だとばかりに、カウンセラーの独演状態になる。

カウンセリングでは常にフィールドで色々な要素や状況が刻々と、区切りなく動いているサッカーを思い浮かべておこう。
もちろん「攻め」としてアドバイスや説明、説得をしてもいい。
しかし、クライアントがカウンセリングの中で、疑問や不安、焦りや苦しさを感じた時に、カウンセラーは自然に「守り」に変化して、その内容をキチンと対応しなくてはいけない。
そこで、攻守をガチガチに区切って、切り替えができなければ、カウンセリングの勝負としては「負け」に近づいてしまう。

野球型のコミュニケーションで力を発揮する事自体は決して悪いことではない。
その場その場で、コミュニケーションの状態を読み取り、サッカー型と臨機応変に使い分けられるかが大事である。

2011-11-13 07:00

(関連URL)

攻守の切り替え | 泉州の育成年代の親が綴るサッカーブログ | スポーツナビ+

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

コメント

タイトルとURLをコピーしました