カウンセリングの本番で開き直り、練習で緊張するということ

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カウンセリングの練習やロールプレイ、試験で緊張してしまうというならば、現場や本番でもっと緊張するようにしてみればいい。

カウンセリングでの、トレーニングと現場の関係は、勉強と試験の関係や、スポーツなどの練習と試合の関係とちょっと違う。
本番の方がリラックスまではいかないまでも、緊張していないという人が多い。
それは周りや判定者の目があるからだ。
現場にそれはない。

これが資格試験やスポーツであれば逆になる。
普段の練習や勉強のときに、本番と同レベルの緊張感を味わっておき、慣れるだとか、対策を考えておくだとかいうことはなかなか難しい。
それでも、できるだけ本番と似たような環境をつくって体験しておくという工夫は一般にしている。
時間を制限、意識した練習をしたり、模擬の試験や試合をしたりというものだ。

カウンセリングで実践力をつけるためには、現場でクライアントを扱うときに、「他人やメンターの目がある」という意識をすることだ。
「今の対応は採点するとしたら、良いか、悪いか?」
「このクライアントについてスーパービジョンを受けたらば何を言われるだろうか?」
「メンターだったらば、こんなときにはどういうメッセージコントロールをするだろうか?」
自分の思考や対応に、あまりに夢中になってはいけない。
混乱したり、絶望してもいけない。

現場でのカウンセリングよりも練習でのロールプレイの方が緊張するというのは、いかに本番で「開き直っている」か、あるいは「自己評価を怠っているか」ということを表している。
もちろん、明らかに自殺などの危険が迫っているクライアントとのセッションであれば別かもしれないが、本来は、密室で内容が原則としては他に漏れなくても、クライアントとのやり取りがプロとしては最も緊張する場面になるはずだろう。

2011-09-17 09:00

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