知識と経験が乏しい人が、死にたい気持ちを持つクライアントに関わる現場を想像すると両極端になりやすいから注意すること。
両極端の一方は、死にたい気持ちを知るのが怖いから聞かない確認しないと言うもの。もう一方は聞いて確認して自分側がパニックになってしまうもの。
死にたい気持ち(希死念虜、自殺企図)は自責感に関連した症状ととらえると良い。
それは、クライアントに対応する側が考えるように都合のいいものではない。
「死にたいか、死にたくないか、どちらかはっきりさせたい」とか「死にたくないならば大丈夫だし、死にたいならば大変だ!」という白黒をつけられるものではないのが人の感情だ。そしてそこには変化の波もある。
後悔している → 自分を責めている → 自分には価値がない → 周りに迷惑をかけている → 生きていく意味が感じられない → 消えてなくなりたい → 死ぬことを考える
様々な段階や表現がクライアントの中では渦巻いていることが多い。
この順番や感じ方にはクライアント一人一人の個性や人生観、価値観が反映されている。
それを教えてもらう努力やメッセージが必要だ。
カウンセリングや面談で、死にたい気持ちの有り無しを、話を聞く側の都合や感情だけで、単純化しすぎたり、チェックしたりすることは結局誰の得にもならない。
2011-07-14 06:00
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