24時間アンテナを立てて勉強していると、そのときどきに考えていることや迷ったことに関する投げかけやヒント、反駁を、ちょうどそのときに読んでいる本などから得られることが結構ある。
シンクロニシティと考えても別にいいのだが、おそらく確率的な問題だろう。
それだけ色々なチャンスが偶然の中にあるというだけのことだ。
カウンセリングでのメッセージコントロールについて、トレーニングしたり、その本質を考えてみたりしている。
クライアントが話すことや質問への対処などは、その見せ場の一つになる。
話を、まとめ、要約し、確認し、ときに質問を率直にする。
メッセージコントロールでは、打てば響くような対応やノリを、タイミングよくポンポンと出していくことによって、即効的にクライアントの味方になろうとする。
ところが、ある意見ではそれとは逆のように感じることが語られていたりする。
しかし、ここでもっとも大切なのは、「的確に内容を伝え返す」ことではありません。カウンセラーが、どのような雰囲気、どのような話し方でそれを伝え返していくかです。
– はじめてのカウンセリング入門 下 ほんものの傾聴を学ぶ、諸富祥彦、誠信書房、2010、p.105
また、質問への対応についての記述はこうだ。
クライアントが発する質問の多く、特に、迫るような真剣なまなざしで発せられる質問の多くは、質問というよりも、「もう自分ではどうしていいか、わからない。誰かに答えを与えて欲しい」という、すがるような「気持ちの表現」であることが多いものです。その気持ちを受け止めずに、正面から「解答」を与えてしまうと、クライアントさんの「すがるような気持ち」は、まさに「置いてけぼり」をくってしまいます。
– はじめてのカウンセリング入門 下 ほんものの傾聴を学ぶ、諸富祥彦、誠信書房、2010、p.122
この辺りは、当然本であっても、現場であっても、前後の文脈や議論の流れがあるのだが、さっと答えてもいい質問、さっと答えた方がいい質問、答えないほうが良いくらいの質問などを判断するのには、メッセージコントロールでもただそれをテクニックとして理解しているレベルでは、食い違いに混乱してしまいかねないような内容になっている。
きっと、答えはシンプルなのだろうし、ゴールは現場で評価するしかないが、理論や意見の比較から、最適解は浮かび上がってくる。
2012-07-26 09:00
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