スポーツで身体を鍛えることは倫理的にOKか?

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倫理的な事柄の判断は難しい。
ケースバイケースの部分もあるし、時代や世情、技術の進歩によっても変わる。

医学・心理学など、経験的に知られていたり、動物実験などでわかっていたりするものでも、必要に応じて実際の社会や人間そのもので確かめなくてはならなかったり、効果や変化を見なくてはいけないことが出てくる。
そのとき、どういったモデルや仮説をたてて実行するかは、テクニックの問題だけでなく、倫理が絡んでくる。

実際に、心理的な研究をするにも、訓練をするにも、不必要な危険や害を為してはいけない。
それはわかる。
しかし、結局はこの考え方自体はゼロリスク要求になりかねない。

例えば、惨事後の心理研究や教育をするのであれば、必然的になんらかの惨事を想定したり、それによって衝撃を受けたモデルやロールを用意しなくてはいけない。
人やものによっては、「惨事を仮定するのが不謹慎だ」とか「この設定はロールをする人にショックを与えるかもしれないからダメ」というような意見が出るかもしれない。

だが、こうしたことを言い出したり、意見を聞いていたりしたらキリがないし、何も変化や発展をもたらすことはできなくなってしまう。

スポーツのトレーニングで、選手にプレッシャーを与えたり、肉体に一時的にでもダメージを与えることは倫理的にどうだ。
テレビ番組ので(もう古典的といっていいが)ドッキリ企画でタレントにショックを与えたり、さらにそれを公開するというのはどうか。
「はじめてのお遣い」企画だって、短期・長期のリスクがないかとか言い出したりする人はいないのか。
科学上の二重盲検法も、別にお墨付きを一応もらっているだけで、100%正しいことをしているわけではない。

こういった問題は考え続けなくてはならないし、簡単に安心してはいけない。

2012-07-02 08:00

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