知り合った相手のことをより深く知るために「ご趣味は何ですか?」と訊いたり訊かれたりすることがある。
しかし、この質問では、たまたまばっちりと趣味が近かったり同じだったりしない限り、話がうまく盛り上がって広がることは少ない気がする。
それよりも「好きな本は何ですか?」とか「最近にどんな本を読みましたか?」とかいう質問をしたらどうだろうか。
(「本」は「映画」や「テレビ番組」「タレント」なんかでもいいと思う)
昔から、「その人を知りたいと思うならば、その人間の本棚を見よ」とか「〜の友人を見よ」と言う。
相手を直接に見るのも良いが、生まれてから死ぬまで絶対的に社会的な生き物であり続ける「人間」個人を定義するのに、その周囲を観察するほうが有効なことは多い。
同じように考えると、他にもいくつか質問が浮かぶ。
- 「次の休日には何をして過ごす予定ですか?」
- 「お手本にしている人(尊敬する人)は誰ですか?」
- 「今欲しいものには何がありますか?」
こうした「範囲を狭めた」質問をするほうが、相手の人と生りがわかりやすくなるのではないか。
質問のポイントは、クローズドな質問ではないけれどもオープン過ぎるものでもないこと、かもしれない。
うまく質問をすれば、
- 相手の頭にちょっとした刺激を与えて、本気で考えてもらうことができる
- 「趣味」を訊くだけだと、テーマが広すぎて回答しにくい。または、「取り繕った」ような無難な答えになってしまいやすい
ただし、注意をしないと次のようなデメリットやリスクもあるだろう。
- ちょっと攻撃的な印象を与えてしまうかもしれない(「ややこしい質問をしてくる人だな…」と思われたり)
- 質問した側の、(それこそ)趣味や考えが入り込んでしまう(相手や状況によっては、会話のテーマ誘導は好ましくないことがある)
単なる日常会話・社交会話に思えるものでも、色々と考えてみると面白い。
2012-05-06 08:00
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