採血でエイジング?

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昨日、「血をあんまり何回も抜くと早く年をとったりしませんかね?」と質問されて「それはありません」と即答した。
これは意外に難しい対応なんだと思う。

難しいことや科学的・医療的、それこそ evidencial な回答を責任をもってしようとしたらば、「100%、こうである」「絶対に、大丈夫」などということはどんな分野や場面であっても言い切ったりスパっと答えることはできなくなる。
しかし、プロとしては割りきって、必要な時には最短距離で進むことができなくてはいけない。

「献血で身体が早く歳を取るということはないです」とあっさり答えた時の相手の顔は、一瞬で理解し、安心し、納得した表情だった。
これで良いのだと思う。

もしも、厳密に、あるいは良心的に、どうしても説明したいというのならば後からいくらでも付け加えればいいのだ。

うつの人への対応でも同じような場面はよくある。
「私は治るんでしょうか?」という問いに「うーん。絶対にいつまでにどうこうというのはお約束できないんですが……」という返事はメリットとデメリットのバランスがとても悪い。
不安を強めるだけだ。
そう答えた理由は、カウンセラーの「嘘をつきたくない」というエゴと言える。
プロフェッショナルならば、こういう自分の現場での不安は飲み込んでしまう方がいい。

2012-02-10 11:00

(関連エントリ)

うつは治ると言う | deathhacks

カウンセリングはカウンセラー自身との対決である | deathhacks

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