カウンセリングも、グループミーティングも、保証されたツールではない

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1時間話したとか、何回カウンセリングを受けたとかが、そのまま効果や成果としてクライアントに表れるわけではない。
当たり前だが、話した内容とか、クライアントのメッセージに合わせたカウンセラー側のメッセージのコントロール具合、どんな感情(たとえば自責感や無力感、負担感など)に互いに焦点を合わせたかなどの足し算・掛け算で結果が決まってくる。

グループミーティングについてはその「当たり前のこと」が忘れられがちだ。
「事故の後、当事者全員を集めて1時間話し合いを持ちました」とか、「それぞれが自分の困っていることを話してファシリテーターからコメントをもらいました」というだけでは、情報が少ないし実践的な分析をしたことにはなっていない。
しっかりとした目標や十分な理解と知識を持っていないと、組織の管理者などがエクスキューズやアリバイとして行ったという事実だけが残る実のないものになる。

カウンセリングもそうだが、グループミーティングはさらに「未整備の道」だ。
一部には標識や信号もあって、それらを頼りに進めば事故やトラブル、迷子の危険は少なくなるが、それらを信頼しきるのか、一カ所一箇所で情報を集めながらその意味や理由を考えながら進むかを臨機応変に決めなくてはいけないだろう。
道路の凸凹に足をとられるのならまだしも諦められるかもしれないが、プロであれば「信号を守っていたのに車にはねられた! 私に落ち度はない!!」と叫ぶことが本当に適当なのかどうかを、クライアントと共に自己責任として負うべきだ。

2011-10-02 08:00

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