学習の合間にこそ成長する

SDIM0936

みっちりと勉強会や議論をした後、あるいは2日間の教育に参加した後などには、2、3日の間、場合によっては1週間以上も、学んだことや体験したこと、考えたこと、疑問、議論の内容や反駁などが頭の中で回り続ける。
この状態では、日常生活の中でも、仕事中でも、そしておそらく眠っている間でも「そのこと」、つまりカウンセリングやメンタルヘルス周辺のことを考え続けている。

あたかもこれは、人が、悩んでいるときや、恋に落ちているときに、「そのこと」ばかりを四六時中考えているのと同じだ。
そういうことは多くの人が経験したことがあると思う。

この状態があるからこそ、学習は深まり、人間は成長する。
あることをしていて、それがトレーニングになっているとして、その時間も確かに大事ではあるが、その時だけでは変化や成長はなかなか生じないものだ。
スポーツなど、分野が違えばまたその意味合いはは多少変わってくるかもしれないが、これらの「合間時間」というものはその重要性に比べて認識されることが少ない。
ああ、スポーツであれば超回復のための休養にあたるかもしれない。
頭脳作業で言えば、記憶を確かなものにするためには、覚え方や学習のし方そのものと同じくらい、睡眠というものが大きな働きを担っていると考えられている。

カウンセリングそのものでも似たようなもんだ。
ほとんどのカウンセリングは、1週間や2週間、少なくとも数日間というようなインターバルが設定される。
これには社会的な事情や慣習的なものもあるが、結局、クライアントがカウンセラーと一緒に過ごす時間というものは、そのインターバルに比べれば微々たるものだ。
だから、カウンセリングというものに意義がないとか効果に偶然性が高いと言いたいのではない。
話を聞いたりする時間以外にもしっかりと目を向けるのが適当なのだと言いたい。
これは、カウンセリングというものの限界でもあり、本質でもある。

こういった点では、我々が自分自身、普段のトレーニングや学習をしているのと、クライアントがカウンセリングを利用していることの間には、それほど大きな差異はないのだ。

2011-08-19 15:00

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