主婦(主夫)が休むことは難しい

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主婦の休み方は意外に難しい。
そのことに焦点が当たる機会も少なめだ。
その業務(仕事)内容が、業務(仕事)だと認められていない状態や、当人もプライドや達成感をあまり高く持っていない場合もまだまだ多い。
それでも、人間はただ単に食べて息をして排泄して生きているだけでも疲労するのに、プラスいくつもの複雑なルチーンを十数年から数十年も失敗少なく続けなくてはいけない。
それが主婦業だ。

うつや疲労困憊状態へのアドバイスには休養が含まれる。
仮にある一家の働き手がうつになったとして、その休み方としてのイメージは単純だ。
なんらかの休暇を取って出勤を止める、運動や外出は最低限度からスタートする、とにかく一日寝っぱなしくらいが良い、何か考えたり、決心・決定するような状況は取り除く、などという説明をする。
もちろん、当人や家族の心配や不安は大きいだろう。
これが1ヶ月から数ヶ月は続く話でもあるし。

しかし、クライアントがいわゆるフルタイムの働き手ではない場合、「休む」ということがイメージしにくく、実際に何を変えればいいのか、当人も周りもハタと困ってしまうことがある。
これは、主婦業務や家事、子育て一般などが「仕事」として認識されていない、あるいはその価値や労働強度が甘く見られていることが原因の一つだ。

「毎日の掃除や片付け、洗濯? 当たり前じゃないか」
「働き手や子供の食事を準備する? 当然だ」
「買い物に行く、ゴミ出しをする。アタリマエでしょ?」
「自分の趣味をしたり、休憩したり、ボーッとしたりする時間がない? シカタナイヨー」

そんなことを言われたり、思われたり、何よりその人自身が感じていたりする。
しかも、変化やいつまでという期限は無いに等しい。
意外と毎日細かく状況は変わって気を使う。工夫しなくちゃいけない。
これらの環境からくる気持ちと身体への負担は相当に高い。
「デモ、皆、モンクイワズニ、ヤッテイルジャナイ」

却って、主婦を休ませる時のほうが、医療を使って入院させるという手段が取られるべきかもしれない。
社会的理由による入院という言うやつだ。

我々も「休み方」のアドバイザーとしてはプロだ。
しかし、本当に個別の状況に応じて提案をするにはいろいろな情報がいる。
また、教育をするときなどは、どうしても一般論(だと我々が考えている内容)に偏らざるを得ない。
すべてを説明し、カスタマイズしようとすると、「木を見て森を見ず」になってしまう。
「休むこと」の本質や背景をよく良く考え、理解していれば、慌てる必要や自分たちの力不足を不安視する必要はない。

2011-07-26 08:00

(追記 2011-07-26 12:00)

「休日くらいはゆっくりさせろ」とぼやく、KYな世の中のパパさん達へ

思えばこちらのブログエントリと要点がかぶっているかも。
発端は、「主婦がうつになったときの休み方ってちょっとしたコツや配慮が要るよなー」という話です。

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