「わかる」ことのパワー

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何かを「わかる」ことは単純にうれしいことだ。
それは、わからないことによる不安の裏返しとも言える。

逆に、誰か他人に自分のことをわかってもらうということも心地よい。
人間は本質的にも集団や社会の中でしか生きていけないから。
生まれた時、あるいは死ぬ時や間際には単体で生きていることはできない。
わかってもらうということは社会と関わりを持つためのわかりやすい一歩やきっかけと言える。

カウンセリングや悩み相談では、ベースの一つとしてこの「わかる」を活かす。
カウンセラーに「わかっ」てもらえばクライアントの感情や行動に良い影響をあたえる可能性がある。
反対にクライアントがカウンセラーのことを「わかれ」ば安心したり、良い関係を持ちやすくなる。

しかしこのことを早合点して、何でもかんでも、ちょっと相手の話を聞いただけで「ハイハイ」「なるほど!」と理解すればいいものでもない。
そこには時間が必要だったり、「わかっ」てはいけない「領域」や「分量」が必ずある。
簡単にわかってしまい、しかもその悩みや状況が解決できそうだと思ってしまえば、あとはクライアント「には」解決できないという苦しい事実が現れてしまうから。

私自身のことを考えてみても、自分が持っている最も大きく苦しい問題の1、2、3番くらいは多少の時間を費やして説明したとしても「わから」ないと感じる。
もしくは「わかっ」てほしくない。
ちょっと矛盾している。
でもそういう矛盾を抱えていることが自然だという感覚を持つべきだ。

2011-07-01 06:00

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