大事なのは孤立しないことです。
うつを理解し対応するためのキーワードは「孤立」であるとする人がいるくらいなのに、それらにも関わる仕事をする皆さんが孤立してはおかしいでしょう。
メンタルヘルス業界も資格や団体が増え、充実している部分もありますが、まだまだ恵まれなかったり理解されない位置もあります。
周囲や組織の自然な理解や便宜を一方的なヒロイズムやプライドで期待して孤軍奮闘するのはプロフェッショナルとは言えません。
例えばカウンセリングでは、カウンセラーとなる皆さんが積極的に振り返りをしたり、同僚・同業者にコンサルテーションをしたりしなければいくらでも孤立することができます。
孤立と業としての守秘義務による独立を見誤ってはいけません。
このことはとても怖い事だと思っています。
個人クライアントに対応するのに、皆さんがどんなに大きな失敗をしても、守秘義務を盾にすれば隠すことができてしまったり、そもそも報告の義務を放棄することさえできてしまうかもしれません。
逆に、日々素晴らしい活動をして成果を感じていたとしても大っぴらには周囲や組織にアピールすることも不適切であったりもします。
旧来は、不透明であったり、隠蔽体質と批判を受けることも多かった医療業界でも、今時は、一人の医師が独立して患者(クライアント)に対応し医療を行うことは皆無です。
また法律で明確に記録を残すことも規定されています。
一般の人が思うような密室性は、今の日本の医療にはありません。
一方でカウンセリング業においてはそれが、あまり危険を知らない初級者においても構造的に存在してしまいます。
カウンセリング以外でも組織に意見やアドバイスをする時など、その結果や経過に対して、まずは自分の気持ちの動きに敏感になりセンサーを立てましょう。
皆さんはその技術と知識を最低限学んだはずです。
それをクライアントや組織に活用・適用するのみならず、自分たち自身にも使いましょう。
2011-03-17 10:00
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